スペイン在住者がお伝えします! リアルな秋の気候と特徴(9月~10月)

スペインってどうしても“情熱の国 スペイン”というイメージが強すぎて、“サンサンと照り付ける太陽”と“雲一つない青空”をイメージできる方は多くても、正直、秋のスペインってピンとこない方が多いのではないでしょうか?

はっきり、正直に言ってしまうと、残念ながらスペインという国は、秋の季節を楽しめる気候ではありません。というよりも、より正確に言うならば、私達日本人がイメージしている“秋”という気候は、スペインには存在しないと言ってしまった方がいいかもしれません。

実際に10年以上スペインに住んで分かった事なのですが、私達日本人がイメージする“秋”がスペインには存在しないんです。『いや、秋がないなんてありえない!!』と思われる方もいらっしゃると思います。

と言うワケで、ここでは実際にスペインに住んでいると感じる私なりの解釈で、でも誇張することなくリアルなスペインの9月~10月にかけての秋の気候の特徴をご説明してみたいなと思います。

スペインの9月~10月の気候の特徴

皆さんご存じかと思いますが、スペインは地中海性気候です。地中海性気候を辞書などで調べてみると『温帯気候の一種。ヨーロッパ地中海沿岸地方に典型的にみられる。冬に一定の降雨があり、夏は日差しが強く乾燥する』とあります。

これでは、リアルなスペインの秋の気候がよくわかりませんよね。地中海性気候と言っても、スペインの国土はかなり広く、地域によってその特徴も異なります。

ここでは、まず一般的なスペインの秋の気候の特徴についてお話をさせていただいてから、次に地域別の秋の気候の特徴をお話させていただきたいなと思います。

●地中海性気候の特徴の一つ、昼と夜の温度差が激しい。

地中海性気候の特徴の一つとして、昼と夜の温度差が激しいという特徴があげられます。

この特徴については、スペインの夏の気候のところで詳しくご説明しています。この温度差のある気候についての注意点などもお話しましたのでよろしければ、そちらの記事をご覧ください!!⇒スペインの7月~8月の気候の特徴

9月~10月のスペインの気温については、『一般的に〇〇度ぐらいです。』とは、一概には言えません。なぜなら、スペインの国土はかなり広く、地域によって気温も大きく異なるからです。

一年中温暖な地中海側では、9月~10月は日中まだまだ夏と変わらない気温、気候でかなり暑く、それでも日が暮れ始めると、とさすがに夜は涼しくなってきたかな~と感じます。

また、冬の到来の早いスペイン内陸部から北部にかけては、9月~10月は日中の気温も夏場に比べると下がり、地域にもよりますが最高気温も25度前後ぐらいで過ごしやすい気温と言えます。日が暮れると15度前後ぐらいに気温が下がり、地域によっては朝と夜は寒いと感じます。

下記の地域別 スペインの9月~10月の気候の特徴で、地域ごとにもう少し詳しくお話させていただきたいなと思います。

9月~10月にスペインに滞在される方は、滞在する地域ごとの気候をご参考にしていただければと思います。

●空気が乾燥している。

地中海性気候の影響で、スペインは全体的に一年中乾燥しているように感じますが、特に内陸部はかなり乾燥していると言えます。

ただし、北大西洋に面したスペイン北部の地域と地中海に面した地域は湿度があります。これらの地域では、9月~10月はまだ気温も高いので湿度もかなり感じます。

●雨がよく降り、天気が不安定で曇りがち。

この点が、私達がイメージする日本の秋と大きく異なる特徴だと私は思っています。スペインの秋から冬にかけての特徴としてあげられるのが、雨がよく降るという点です。

日本と違って、スペインには四季が存在しません。9月~10月は、雨の日が多くて天気も不安定なので、秋の行楽シーズンというのもスペインにはちょっとない感覚です。

10年以上スペインに住んでいてつくづく感じるのが、スペインは春と秋に雨がよく降るということ。

夏が過ぎると急に天気が不安定になり、曇りがちで雨が降る日が続き、急に降らなくなります。すると、急に寒くなって冬が始まります。

また、逆に冬の寒さが和らぎ始めると、天気が不安定になり、曇りがちで雨が降る日が続き、急に降らなくなると突然暑くなって夏が始まります。

スペインの秋と春に降る雨は、日本の梅雨時の様に1か月近くザーザーと強い雨が降り続けるというわけではありませんが、地域によってはかなりの降水量をもたらす地域もあります。

こうして雨が降りながら少しづつ季節が切り替わっていくんだな~と感じますが、秋と言えば紅葉、紅葉狩り、秋のハイキングなど季節の移り変わりを視覚で楽しむ私達日本人にとっては、そういった習慣を持たないというか、気候的にそれが楽しめないスペインではけっこう残念な気分になります。

地域別 スペインの9月~10月の気候の特徴

スペイン北部

バスク地方、カンタブリア地方、アストゥリアス地方、ガリシア地方は、横並びに北大西洋に面したスペイン北部の地域に当たります。

スペイン北部は一年中雨が多く、その豊かな降水量のおかげでスペイン国内でも最も緑が豊な地域です。

北大西洋に面していて、なおかつ一年中雨が降っているとなると、かなり寒い地域なのでは?と誤解をされやすいのですが、実はメキシコ湾流がもたらす暖流の影響で、年間を通して気温がほぼ一定で、冬でもそれほど厳しい寒さになる事はありません。

それでは、9月~10月の気候の特徴はどうかと言うと、9月に関してはまだまだ夏の余韻が残っていて気温も7月~8月の気温を引きづっています。

7月~8月の最高気温は30度を超える事もありますが平均して27度前後、最低気温が15度前後ぐらいです。9月になるとだんだんと気温が下がり始め、10月になると最高気温が19度前後、最低気温が10度前後になります。

基本的に一年中雨の多いスペイン北部ですが、夏場は降水量も減り青空がのぞく日があったのが、9月に入るとまた降水量が増え始め、再び雨の日が多くなっていきます。

9月~10月は、気温はそれほど低くなくても曇りがちで雨の日も多くなっていくので、肌寒さを感じるようになります。

と、いうのが一般的なスペイン北部の秋の気候の特徴ですが、近年は異常気象の影響で北部であっても9月に30度近くの気温が続く事もあります。

9月~10月にスペイン北部を訪れる予定の方は、やはり出発日間近に天気予報などでリアルな現地のお天気情報を確認しておくのがよいでしょう。

スペイン内陸部(北部)

マドリードを中心に北部に位置するカスティーヤ・イ・レオン地方やアラゴン地方は、スペイン国内でもいち早く冬が訪れる地域です。

夏場でも割と涼しく過ごしやすい気候ですが、9月~10月に入るとだんだんと涼しさも増し、雨の日も増え徐々に冬が近づいていることを感じます。

9月はまだ夏の余韻を残し、日中は暑い日もありますが、10月はすでにかなり気温も下がり冬の装いも必要になり始めます。

カスティーヤ・イ・レオン地方というとピンとこない方も多いと思いますが、この地方には世界遺産の町巡りでも有名な城壁で囲まれた街 アビラ、ローマ時代の水道橋で有名な街 セゴビア、カテドラルが有名な ブルゴスやレオン、旧市街が世界遺産に登録されている最古の大学都市 サラマンカなどの町があります。

また、カスティーヤ・イ・レオン地方は、スペイン国内でも純粋で訛りのないスペイン語が話される地域という事で、スペイン語の語学留学に短期や長期で滞在する方も多い地域です。

スペインでは、9月に新学期が始まります。大学内にある外国人向けの語学コースがスタートするのも9月です。中にはスペインの大学や大学院に正規留学する方もいらっしゃるでしょう。

この地域に9月から留学する方は、冬の寒さに備えた服装をご用意されるのをおススメします。9月はまだ夏の余韻があっても、すぐに寒い季節がやってきますし、10月はすでに冬の装いが必要な地域です。

スペイン内陸部(南部)

マドリードより南部に位置するエストゥレマドゥーラ地方、カスティーヤ・ラ・マンチャ地方は、スペイン国内でも特に乾燥した土地で夏はかなりの酷暑です。

9月になってもまだまだ夏の暑さを残し暑い日が続きますが、10月に入るとその暑さも少しづつやわらぎ始めます。

降水量ももともと少ない土地ですが、ほとんど雨の降らない夏場に比べると秋~冬にかけて雨が降る日もあります。

ドン・キホーテで有名なカスティーヤ・ラ・マンチャ地方には、世界遺産の街 トレド、風車で有名な街 コンスエグラ、宙づりの家で有名な クエンカなどの人気の観光都市もあります。

エストゥレマドゥーラ地方には、ペルーのインカ帝国を征服したピサロなどの征服者を多く輩出した街 トゥルヒーヨ、かつての貴族の大邸宅が多く残る中世の街 カセレス、町全体がミニローマのようなローマ時代の遺跡を多く残す街 メリダなどの魅力的な観光都市が多くあります。

この地方は、夏はかなりの酷暑の為、観光するにはそれなりの覚悟が必要ですが、10月以降ならば夏の暑さも和らぎ、観光しやすい季節になります。

ちなみに、スペインの中心に位置するマドリードは、どの地域に属するかというと、マドリードの中心市街地に関してはどちらかと言うと内陸部南部の影響が強いと言えます。

9月はまだまだ夏と同じような気候で暑さが続きますが、それでも10月になると暑さも和らぎ始めます。もしかすると雨に降られる日もあるかもしれませんが、10月以降のマドリードは観光しやすい気候と言えます。

スペイン東部~南部の地中海沿岸地域と地中海に浮かぶバレアレス諸島

バルセロナが首都のカタルーニャ地方から地中海沿いにバレンシア地方、ムルシア地方、アンダルシア地方と続くこの地域と地中海に浮かぶバレアレス諸島は、夏の訪れも早く、5月初旬から初夏が始まり、9月下旬頃にかけて夏が終わり始めるといった感じで、夏の期間がかなり長い地域です。

9月は7月~8月の気候と大差がなく、気温も湿度もまだまだ高く、一体いつになったら冬が訪れるのか?といった感じで、さすがに涼しさが恋しくなるころですが、10月に入るとなんだか空気間も変わりやっと朝夕と涼しさを感じるようになります。

これらの地域の夏の気候の特徴は、こちらの記事をご覧ください。⇒地域別 スペインの7月~8月の気候の特徴 スペイン東部~南部の地中海沿岸地域と地中海に浮かぶバレアレス諸島

これらの地域は、冬も温暖で厳しい寒さを体感する事はまずありません。秋や春という夏と冬をつなぐ季節がこの地域には感じられず、なが~い夏と短い冬の2つの季節しか存在しないと言ってもいいでしょう。

秋のような季節を感じることなく突然気温が下がり冬が始まりますが、冬も温暖で冬らしくなく、暑い日が続くな~と感じていたら、それからだんだんと気温が上がり始め、いつの間にか夏が始まっているといった感じです。

地中海沿岸地域やバレアレス諸島では、9月頃まで夏と同様にビーチリゾートで楽しむことができます。

これらの地域のピークシーズンはやはり7月~8月ですが、9月~10月はバーケションを楽しむ観光客もかなり減り、落ち着いた雰囲気の中、ビーチリゾートを楽しむことができるのでおススメです。

夏休みを9月~10月にかけて少しずらして取れる方は、この時期を狙って地中海沿岸地域やバレアレス諸島を訪れるのがよいでしょう。

アンダルシア地方の中でも北大西洋に面したカディス県、ウエルバ県は地中海沿岸地域とは気候が少し異なります。

暑くて湿度の高い地中海沿岸地域とは違い、9月に入ると湿度もなく風もカラッとしていて、日が暮れる時間になるとかなり涼しく外出には長袖の上着が必要な程です。

アンダルシア地方は、地中海沿岸地域だけでなく内陸部も見所の多い観光地が多く、人気の高い観光地としてよく知られているのが、グラナダ、コルドバ、セビーリャのような街があげられます。

グラナダはシエラネバダ山脈の麓に位置しているおかげで、夏場40度を超える気温になるような事はありませんが、コルドバ、セビーリャは夏場かなりの暑さで、40度を超える様な暑さになる地域です。

グラナダは9月に入るとまだまだ夏の気温を引きずってはいますが、徐々に涼しくなっていきます。また、グラナダは地中海に面した地域もあり、地中海沿いの町とシエラネバダ山脈に近い町とでは、気候の特徴も異なります。

グラナダ市内を中心に観光する方は、グラナダ市内の気候を確認しましょう。もし、シエラネバダ山脈の山間にある白い街などを訪ねる観光や、グラナダ県内のビーチリゾートに行かれる方は、それぞれの場所ごとに気候を確かめるのがよいでしょう。

コルドバ、セビーリャなどの町は9月はまだまだかなり暑く7月~8月の気候と大差がありませんが、10月に入ると少しは暑さも和らぎ始めます。

北大西洋に浮かぶカナリア諸島

カナリア諸島は1年中安定した温暖な気候でとても過ごしやすく、一年を通して気温も大差がなく、9月~10月も7月~8月の気温と変わりがありません。

カナリア諸島の気候の特徴については、こちらの記事をご覧ください。⇒地域別 スペインの7月~8月の気候と特徴 北大西洋に浮かぶカナリア諸島

9月~10月はスペイン旅行のベストシーズン?

9月~10月は日本では行楽シーズン、海外旅行も料金が下がる時期で、お得に海外旅行に出かけられる時期ですよね。

9月、10月は連休も多いですし、好きな時期に休暇がとれる方などは、連休も利用して秋にスペイン旅行の計画をされる方ってけっこう多いのではないでしょうか?

日本では、秋は旅行のベストシーズンですが、9月~10月はスペイン旅行のベストシーズンなのでしょうか?

スペインの秋は、雨が多く天気も不安定な日が続くこともありますが、これも地域によって差があります。

9月はまだまだ夏の余韻を残す地域が多いので9月前半から半ばにかけては、天候の心配はあまり必要ないかもしれませんが、念のため折り畳みの傘を用意しておくなどで対応ができるのではないでしょうか?

スペインでは、9月は新学期シーズンです。長い夏休みが終わり、子供達は学年が変わり新学期がスタートします。

子供に合わせて夏休みを取るファミリーが多いので、スペインでは夏が旅行のピークシーズンです。スペイン国内外からも夏のバケーションを楽しむ観光客が増える時期で、とにかく夏場のスペインはどこもかしこも観光客だらけという状況に対して、9月からは、パタッと雰囲気が変わります。

子連れファミリーの観光客を見かけることがほぼなくなり、9月~10月は観光地の混み合いがかなり軽減されます。そういった意味では、9月~10月のスペイン旅行は夏に比べるとしやすいのではないかなと思います。

この記事を読んでいただいた方は、『意外や意外、スペインって9月~10月に雨が多く天気も不安定なんだ~』という事を知っていただいたのでもはや『備えあれば憂いなし』ですね!!

あとは、スーツケースに折り畳み傘や防水加工のウィンドブレーカーなどを念のため忍ばせておくだけです!

※ただ、9月~10月のスペイン南部 アンダルシア地方は、まだまだ夏と気候が変りません。傘やウィンドブレーカーよりも夏服と日焼け対策の準備をされた方がよいでしょう。

夏のスペイン旅行に準備したい必需品については、こちらの記事をご覧ください。⇒7月~8月 スペイン旅行に必ず用意したいものベスト5

9月~10月 スペイン旅行に必要な服装は?

9月~10月にスペインを訪れる場合、夏服もしくは冬服?どちらを用意すればよいのかは、地域によって気温、気候がかなり異なるので、滞在される地域の気候に合わせた服装を用意するのがよいでしょう!

でないと、涼しいと思っていたら夏並みに暑い思いをした。過ごしやすい気候だろうと思ったら結構気温が低くて寒い思いをした。なんてことになってしまいます。

そうならない為にも上記の地域別 スペインの9月~10月の気候の特徴の記事で滞在先の気候の特徴を参考にしていただいた後、下記でご紹介する天気予報サイトなどで、リアルな現地のお天気情報をチェックしてから服装選びをしていただくとよいでしょう!

お役立ちお天気サイト

最近は、世界中どこもかしこも異常気象の影響でお天気も予測できないことが多いですよね。それは、スペインでも同じことで、突然の豪雨やヒョウ、竜巻がなどが起こって被害を受ける地域もあります。

秋など、天候が不安定になりやすい季節の変わり目の時期は、注意も必要です。

9月~10月にかけての一般的なスペインの気候の特徴をお話しましたが、本当にここ近年は、スペインの気候もなんだか少し変と感じることも多く、一概に9月~10月の気候はこうですと断言しにくくなってきました。

世界規模で影響のある異常気象のせいだと私も感じています。通常寒いはずの地域が猛暑にみまわれたり、暑いはずの地域がいつまでも寒かったり、夏の期間が異常に長かったり、突然巨大なヒョウが降り作物に影響したり、豪雨の影響で広い範囲で洪水をおこしたりなど、最近はスペインでもそんなニュースをよく目にします。

9月~10月は、基本的に季節の変わり目で天候が不安定になりやすい時期でもあります。この時期にスペイン滞在を予定している方は、なるべくリアルな現地のお天気情報を入手することをお勧めします。

そこで、いくつかある天気予報サイトの中でも比較的情報が正確で、内容も細かく詳しいスペインの天気予報サイトをご紹介したいなと思います。
1週間ごと、1時間ごとの天気、最高気温、最低気温、風速、降水量、UV量など細かい情報が分かるので旅行プランを立てたり、旅行に持っていく服装などの準備の目安にもなって便利です。
スペイン政府が運営しているサイトなのでわりとリアルなお天気情報が確認できます。また、具体的な地名を入力するとその地名のリアルなお天気情報が確認できるのでかなり便利です。
スマートフォンにもアプリをダウンロードできるので、スペイン滞在中はこのアプリをダウンロードしておくとけっこう便利です。
AEMET(Agencia Estatal de Meteorologia)(英語)